一般財団法人 連帯 東北・西南 RENTAI TOHOKU-SEINAN

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2018.05.23 12:00

バイオリン ソロ コンサートツアー "再会への希望" --また会う日まで--(5/18-22 2018)

【はじめに】

香港演芸学院(The Hong Kong Academy for Performing Arts)でバイオリンを教えながら、 各地でコンサートを開催中のイタリア人バイオリニストGian Paolo Peloso (ジャンパウロ・ペローソ)氏を招いて 岩手県南部各地で演奏して戴きました (http://www.gianpaolopeloso.com/)

5日間で、約2000kmの強行軍でしたが、国内外からの友人、知人の皆様から多大なご支援を得て、 無事予定通りに実施出来ましたことは、大変幸運でした。

お世話になりました皆様に心から御礼申し上げます。

【大川小学校跡地にて】

2018年5月18日(金)午後2時より、石巻市大川小学校跡地で鎮魂ソロコンサートを開催いたしました。

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天気を一番心配しておりましたが、開始時間には雨も弱まり、武山さんを中心とした大川地区の皆様にお集まりいただき、 用意して下さっていたテントの下でバイオリンソロコンサートを開かせて戴くことができました。 亡くなられた74人の子供達や犠牲者の皆さんが集まって側で聴いておられる思いがいたしました。 武山さんとご友人の皆様のご協力に感謝です。

【中尊寺本堂にて】

2018年5月19日(土)午前9時30分より中尊寺本堂にて、鎮魂ソロコンサートを開催いたしました。

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今回の開催には、中尊寺の破石晋照(はせきしんしょう)和尚様にご尽力戴きました。 山田俊和貫首はじめ、菅原光中ご住職様にもご同席賜り、BachのChaconneが本堂一杯に流れ、 感動の一時でした。

【大槌町旧役場庁舎にて】

2018年5月19日(土)午後2時30分より、大槌町の旧役場庁舎前で鎮魂ソロコンサートを開催いたしました。

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旧庁舎保存を訴える住民団体「おおづちの未来と命を考える会」の代表である高橋英悟和尚様の活動を強くご支援致します。 旧庁舎保存維持は国内外から多くの支援を得て立ち上りつつある大槌町が世界に謝辞を表す意味でも重要であると考えます。

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元大槌町長の碇(いかり)川(がわ)豊(ゆたか)氏が司会進行役を務めて下さり、震災が発生した午後2時46分に全員で黙祷、 震災当日と同様な厳しい冷え込みの中、60人前後の方がお集まりになりました。

当日の様子が翌日の毎日新聞・岩手日報に掲載されましたので、下記ご紹介させて戴きます。

<大槌 犠牲者へ追悼の演奏 旧庁舎前で、伊人音楽家>
出所:「毎日新聞 2018年5月20日付朝刊」

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<旧庁舎に鎮魂の音色 大槌でバイオリンコンサート>
出所:「岩手日報 2018年5月20日付朝刊」

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【千厩国際倶楽部にて】

2018年5月20日(日)正午より、千厩国際倶楽部にて、"エコロジー"をテーマとした  Green & White Day(緑と白の日)と銘打った昼食会を開催いたしました。

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イタリアの町々で開催されている夜会のような大規模なものを、 町おこしの一環として千厩の街中でいつか開催することが出来ればと、 手始めに千厩国際倶楽部敷地内で小宴会の開催となりました。

本場イタリアでは、エコロジーをテーマとして、繰り返し利用できるグラスやお皿を持参し、 予め購入したチケットと交換に持参した食器に食事を受け取って席につき、食事や会話を楽しみ、 夜遅くまで地域の人々が集まって交流を深めております。

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今回の開催は準備期間も短く、まずはイメージだけでも理解戴ければとの想いから、子供達のことも考え、 昼の明るい時間帯で開催をさせて戴きました。将来的には千厩地域主催の会に発展して欲しいものです。 まずは地域社会の老若男女が親睦を深めることが、町おこし、地方振興に繋がって行くのではないでしょうか?

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今回は、外国からの参加者も多数おられましたので、昼食のあとで日本の茶道を楽しんで戴きたいと考えました。 千厩でお世話になっている村上さんに、日曜日にお茶を振る舞って下さる方はいないだろうかとご相談したところ、 千田清子様(裏千家)をご紹介戴き、お陰様で6人の女性が野点(のだて)を設営して下さいました。 外国人はもちろん、他の参加者からも大好評でした。皆様本当にありがとうございました。

今回のイベントには、大船渡からも子供達や先生方が参加して下さいましたが、千厩や他から参加の若者たちと、 初対面にもかかわらず楽しく会話して笑いごろげている様子を見て、本当に嬉しく思いました。未来が明るく感じられたからです。 未来を担う子供達を中心にあのような長テーブルランチをこれからも続けたいと思いました。

石巻から来てくれた高校生の佐藤寛哉さんは、当財団が「ともだちカレー」イベントを開催した際に 親しくなり、その後もイベント開催の際には必ず駆けつけてくれる関係となりました。3月11日 に東京で開催したシンポジウムでもスピーチをしてくださったのですが、今回も自分の言葉で しっかりと意見を述べられていたことに一同感激しました。

(スピーチ内容)

僕は今年の3月11日に東京に行って来ました。 僕は慶応大学で東北からありがとうという題名で10分間のスピーチをしてきました。 震災で様々な思いをした人の貴重な体験を聞くことができました。 僕は100人の前でスピーチをするのは初めてでとても緊張しましたが、なんとか乗り切りました。 スピーチをする前は、10分は長いなと思っていましたが、実際話してみるとあまり長くは感じませんでした。 僕は100人の前でスピーチするというあまり経験することができない貴重な体験をすることができました。 この経験は僕に新たな課題をもたらしてくれました。僕は大勢の人の前に出るととても緊張してしまい早口になってしまう事や、 なるべく人の目を見ながら話すなど、普段はなかなか気づかないことが課題として出てきました。 この課題を次に生かして頑張りたいです。

今年は震災から7年。時が経つにつれて被災地東北に訪れる人が少なくなってきました。 仮設住宅がどんどん少なくなっていく中で、以前は3ヶ月に一回くらいは会えたのに、 最近ではタヘルさん達と一緒にカレーなどを作る機会がどんどん少なくなってきました。 僕はタヘルさん達との関係をカレーだけにはしたくなく、もっと東北や被災地を盛り上げていくために話し合いをしました。 人がいなくなって来ている地域や限界集落と呼ばれてしまっている場所が増えて行く中でもっと人を呼び込みたい。 震災を風化させたくない。そういえばそんなこともあった、みたいに思われるのはよくないと思いました。 実際はこのようなことがあって、あの日は困ったんだよ、とか、テレビで放送されないような被災地の現実に触れてほしい、 そして東北に足を運んでくれる人を増やしたい。そのためには、何かアクションを起こさなければ何も変わらないと思いました。

僕が考えた案は、世界中のカレーを1つの場所に集め、長い机を出してカレーを食べながら皆でワイワイ会話を楽しみながら、 カレーの食べ比べをしてみたいです。これをする事によって全国のカレーが好きな人や趣味で食べ歩きをしている人達を被災地に呼び込めると思いました。 長い机を置くことで、たくさんの人が座って様々な話ができると思いました。

もう1つは、音楽のフェスを開くことです。これは有名なミュージシャンを呼んだりして、若者を被災地に呼び込もうとする案です。 この案は、3日間かけて行います。そして必ず3日間、毎日始まる前に震災の体験を話したりして、 あの時はたくさんの支援をありがとう、みたいに全国の皆さんにしてもらったことなどを言ってから始めれば、 来ている人達も喜ぶし、僕たちもありがとうが伝えられると思ったからです。 僕たちはアクションを起こして行って東北を盛り上げて行きたいと思います。

 

【東山中学校、千厩高校にて】

5月21日(月)10:45から一関市立東山中学校(小坂晃美先生とのご縁)、5月22日(火)14:40から岩手県立千厩高等学校(山本和歌先生とのご縁)にて、演奏会を開催することができました。

これからの時代を担う若い学生の皆さんに、世界的に活躍されているPelosoさんの演奏会をプレゼントさせて戴きました。 東山中学校では中一から中三までの約150名が、千厩高校では高二、高三生の約250名が、 きらきらと目を輝かせて熱心に演奏を聴き入ってくださいました。 そして、東山中学校では演奏のお礼として、全員で校歌を歌ってくださいました。 生徒の皆さんに、何か大事なメッセージを感じとって戴けましたら幸いです。

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カテゴリ:Staffレポート

2018年05月23日 12:00 admin

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